LEGO、6歳から使えるAI搭載ロボット教材「CodeBot Spark」発表

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プログラミング教育に革命が訪れようとしている。LEGO Educationが、CES 2026で6歳以上の子ども向けに開発された次世代ロボットプログラミング教材「CodeBot Spark」を発表した。最大の特徴は、自然言語でロボットに指示できるAI統合システムだ。「前に進んで、赤いものを見つけたら止まって」といった日常会話のような言葉でプログラミングできるこの革新は、これまで多くの子どもたちを躓かせてきた「構文の壁」を取り除く可能性を秘めている。

自然な言葉でロボットを動かす革新技術

CodeBot Sparkの中核を成すのは、「LEGO Mind AI」と名付けられた自然言語処理エンジンだ。このシステムはGPT-4をベースにファインチューニングされ、35言語に対応。子どもの発話から「意図」を解析し、自動的にプログラムコードを生成する。

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プログラミングは2つのモードで利用できる。ボイスモードでは音声による自然な指示が可能で、ビジュアルモードではScratch 4.0ベースのブロックコーディングが行える。特筆すべきは、音声指示が視覚化されたコードとして表示され、子どもが確認・手動編集できる点だ。この3段階のプロセス(音声指示→コード確認→手動編集)を通じて、自然にテキストコーディング「PyKids」(Python 3.12のサブセット)へ移行できる仕組みになっている。

従来製品との圧倒的な違い

従来のLEGO Mindstorms EV3やSPIKEシリーズは、事前定義されたブロックを組み合わせるプログラミング方式のみに対応していた。CodeBot Sparkはこれを大きく進化させ、エラーが発生した際には「なぜうまくいかなかったか」をAIが子どもに分かりやすく説明する「対話型デバッグ機能」を搭載している。

ハードウェア面でも充実しており、ARM Cortex-M7プロセッサ、2GB RAMを搭載したメインハブに、12種類の互換性ブロック型センサー(カラーセンサー、距離センサー、音声認識モジュールなど)を組み合わせられる。6軸IMU、デュアルRGBカメラ、360度超音波センサーなど、高度なセンシング機能も備える。

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教育現場での実績と今後の展開

米国、日本、ドイツの500校で実施された初期テストでは、従来教材と比較して学習継続率が68%向上したという驚異的な結果が報告されている。この成果は、UNESCO「Education 2030」が推進する計算論的思考教育の具体的実装例として国際的に高く評価されている。

最大4台のCodeBotが相互通信してチームミッションに取り組む「協働学習モード」や、専用タブレットアプリでロボットの「思考プロセス」を視覚化するAR統合機能も搭載。単なる個人学習ツールを超えた、協働的な学びの場を提供する。

プライバシーとセキュリティへの配慮

子ども向け製品として重要なのがプライバシー保護だ。CodeBot Sparkは音声データをすべてローカル処理し、クラウドに送信しない設計となっている。COPPA(児童オンラインプライバシー保護法)に完全準拠し、保護者用ダッシュボードで学習データを管理できる仕組みも用意されている。

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プログラミング教育の未来を変える可能性

CodeBot Sparkは2026年9月より世界90カ国で販売開始され、スターターキットの価格は299ドル。2026年2月1日から予約受付が始まる。LEGO Educationは2027年までに50,000校での導入を目標に掲げており、Common Core State StandardsやUK National Curriculumとの適合性検証も完了している。

さらに2026年第3四半期には、Microsoft EducationおよびGoogle Classroomとの統合が予定され、教師向けAIアシスタント「Teacher Companion」も同時リリースされる。これにより個別学習プランの自動生成が可能になり、教育現場での導入障壁はさらに下がるだろう。

MITメディアラボやCode.orgとのパートナーシップのもと開発されたこの製品は、プログラミング教育の民主化を大きく前進させる可能性を秘めている。「コードを書く」技術の前に「論理的に考える」力を育てる――CodeBot Sparkは、真の意味での計算論的思考教育の実現に向けた重要な一歩となりそうだ。

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